著者:木下龍也 / 出版社:講談社 / 四六判(194mm×135mm) / 192P / ハードカバー / 2024年11月発行
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土曜日の耳鼻科はひどく混んでいて右手をソファに噛ませて待った/芍薬
母さんがくれた首輪はぼくの首より大きいが外せはしない/宮蛍
金伍萬圓から五万円を抜き他にもないか見るときの顔/木下龍也
──(収録歌 テーマ「気になるスキマ」より)
あなたの短歌に胸を撃ち抜かれる準備はできている。人気歌人の思考回路を明かし、投稿者と腕を磨きあう。まったく新しい短歌エッセイ集。
本書は文芸誌「群像」の人気連載をまとめたもので、毎回テーマを決めて短歌を募集し、歌人の木下龍也も同テーマで歌をつくる。そして採用した歌の凄さや面白みを紐解いて、自身は短歌の発想から推敲、完成までをつぶさに記録し言語化するという流れ。短歌入門書とエッセイ集の要素をあわせ持つ本書は、"閃き"を得るという観点から読んでも楽しめる一冊。