編集・執筆・写真:小俣雄風太 ,デザイン・制作・発行:Abenberg Press / B5判(257mm × 182mm) / 48P(フルカラー・ 中綴じ製本)/ ソフトカバー(ブックジャケットなし)/ 2024年10月発行
とにかく山深く、ふとスマートフォンを見ると通信圏外になっている。山に入るぞ、と事前に覚悟を決めるピレネー・アルプスと異なり、気がついたら深い山に入り込んでしまったような、そんな恐ろしさが中央山塊にはある。
沿道の観客がいなければ、迷子になりそうだ──(「山が始まるよ」より)
自転車ジャーナリストの小俣雄風太が、2024年の夏に開催された世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス」の取材を敢行。相棒のリコー・コンパクトデジタルカメラ「GRⅢx」でシャッターを切る──。
現地取材とはいえフォトグラファービブのないひとりの観客目線で撮るツールから伝わってくるのは、レースの迫力もさることながら、沿道で観戦する地元民や観光客たちの表情から垣間見える日常だった。小俣氏がレースの模様を収めた写真と4篇のエッセイでまとめた旅の記憶と記録を本書でじっくりと味わってほしい。
*小俣雄風太(おまた・ゆふた)
自転車ジャーナリスト・編集者・実況者。各種媒体での編集執筆に加え国内外の自転車レースの実況・MCを務める。2020年よりGCN、2023年よりJ SPORTSにて、ロードレースとシクロクロスを実況中。サイクリングニュースレター&ポッドキャストArenbergを主宰。2024年5月に初の著書『旅するツール・ド・フランス』(太田出版)を上梓。
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