





編集:越智政尚(本の轍) / 出版社:ケンエレブックス / 四六判変形 (175mm×128mm) / 51P / ソフトカバー(ペーパーバック) / 2021年6月発行(10月26日初版第2刷発行)
味蕾の奥の記憶を呼び覚ます——。
どの街にもきっとある、「二度と行けないあの店」の思い出。
名編集者・都築響一が主宰する週刊メールマガジン『ROADSIDERS' weekly』の巻頭連載として、2年半にわたって総勢100名が100通りの文体で語った もう行けない店の思い出をまとめた書籍『Neverland Diner——二度と行けないあの店で』(都築響一 編・ケンエレブックス 刊)。誌面に綴られているのは、ネットのグルメサイトとは一線を画す別次元の、たったひとりの星5つに輝く場所。うわあ、この店行ってみたいなあ!と思っても、そこはすべて行くことのできないお店というのが何とも狂おしい。もう行けない店、味わえない味、酔っ払えないカウンター、人は誰でも思い出の味というものを持っていて、味蕾の奥に、その記憶を忍ばせて生きている。
2021年の初めに刊行されて大好評を博している本書ですが、全国各地にもそういう店がありそう——。『Neverland Diner』の輪を広げるためにご当地版を作る計画をしてるんですよね……という出版社 担当氏の熱い思いを発端として、このたびオリジナルZINE『 Neverland Diner 二度と行けない 松山のあの店で 』が出来上がりました。
本誌では8名の執筆者が、もう二度と行くことができない”松山の店” や、風景の思い出を語っています。大事な店は永遠には存在しません。
それぞれの物語を読むことで、その事実を噛み締め、皆さんにとって自分が暮らす街のことを考えるきっかけになってくれれば嬉しいです。
<目次>
「亀が奏でる12小節のブルース。」
越智政尚
「無くなっても、無くならない。」
ハタノエリ
「FISH MAMA CAFE 」
杉浦史典
「だんらん。」
大久保久信
「粋なオヤジの花園」
清水淳子
「駅前のミスドとヤンキー」
本田菜津子
「千舟町通りのアルゼンチン」
牧 賢一郎
「あるいは風になりたいのかもしれなくて」
野本将太